ジームスアソシエイツ

社長メッセージMessage

燃料・物価の高騰で世界が変わる?!

〜今こそバックキャスティング思考で、暮らしを見直そう!〜

  

不安定な世界情勢や石油需要の先行き不透明などが引き金になって、石油価格が高騰しています。
石油を原料とするプラスチック素材、穀物などの食糧、金属資源など生活や産業に不可欠な各種資源も高騰し、資源を輸入に頼る日本はさらに円安が価格高騰に拍車をかけています。

  

さらに、新型コロナ影響もなかなか完全には治らず、毎日気持ちが暗くなるようなニュースが報道されています。

  

一日も早い世界の平和や新型コロナ影響の沈静化を祈って、辛抱を続けるしかない事情は受け止める必要がありますが、あえてここで「バックキャスティング思考」でこの事態を前向きに捉えてみたいと思います。

  

「バックキャスティング思考」は、あるべき未来を先に考えてから今なすべきことを後で考えることを指しますが、その本質は「制約を『克服すべき困難』ではなく、『飛躍への機会』と捉える」ことにあります。

  

4月4日に気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6時評価報告書(AR6)の第3作業部会による政策決定者向け要約(SPM)が承認され、公表されました。
(概要は環境省HPより閲覧できます。
http://www.env.go.jp/press/files/AR6WG3_SPM.pdf

  

それによると、「世界が公表する温室効果ガス(GHG)の対策では、目標の『1.5℃上昇以内』を超えてしまう」という強い警告があり、「2025年までの排出量ピークアウトと、2030年までの40%削減、2050年前半での完全ゼロを実現せねばならない」という方向が示されました。

  

各国が相当に無理をしてでも意欲的な目標を掲げて排出削減に取り組むと宣言しているにもかかわらず、それでも目標に届かず、さらなる劇的な変革を強く求められているのです。

  

そのためには、炭素税やダイベストメント(投融資の停止など)といった「環境負荷の高い行動へ強力に足かせをはめる(コストやリスクを負わせる)」強い対策が計画・実行されています。

  

そう考えると、前述の燃料や資源の高騰は「持続可能な世界を実現するための劇薬」ともいえ、一時しのぎではなく、未来へ向けた持続的な取り組みとして対応する必要があると思うのです。

  

私自身もこれまで長期展望で考えていた「脱炭素や資源循環への対応」の時間軸を一気に巻き直し、「今できることをとにかく実行していかないと!」と考えるようになりました。

  

経済活動に加えて、生活スタイルを変える、ボランティア、啓発活動、寄付行為など個人でできることにも少しずつですが取り組んでいます。
さらに、それで多くの人とつながり、企業・団体・行政など組織とも協力することで貢献できることが広がります。
(ただ、最近背景や活動実態の不明確な寄付などの要請が多いので、少し困惑している現実もあり、注意して行動しないといけませんが・・・)

再生可能エネルギーの普及は政策や大企業まかせではなく、個人や中小企業でも貢献できることがあります。
(未来へ向けたエネルギー利用の答えは「再エネ拡大」の一択でしょう)

  

ただし、新エネルギー事業者には過剰投資や近隣社会との摩擦など持続性や社会性への取り組みに玉石混交な側面もあります。
私たちは情報収集や選択に留意もしないといけません。

  

混沌とした状況だからこそ、一人ひとりがきちんと意思と知恵をもち、責任ある行動をことも求められます。

  

この資源高騰や先行き不安を、世界の人々が結束し、未来へ向けて行動する機会として、強く、優しい気持ちを持って臨みたいですね。

  

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